オッポは、現在旧モデルのスマートフォンに対してソフトウェア更新を実施した際に、新しく純正アプリ「APP Picks」を自動でインストールを行う対応を取っています。
利用者からすれば、購入時には存在していなかった突然よくわからないアプリが追加された形です。
この新しく組み込まれた標準アプリ「APP Picks」とは何者なのかを解説します。
APP Picksは「OPPO版Playストア」
APP Picksとは、OPPOがサービスを提供しているアプリストアで、平たく言えばOPPO版Google Playストアです。
OPPO端末ではGoogle Playストアが初期搭載されているため、多くのユーザーはこれまで主にPlayストアからアプリをダウンロード・インストールしています。
そこにPlayストアに次ぐ選択肢として新しく内蔵された形です。
Google Playストアが主流となっている中で、後述する理由を含め、あえてAPP Picksを使う必然性は高くありません。
APP Pickが持つ機能はGoogle Playストアと大きな違いはありません。
配信されているアプリのダウンロードとインストールはもちろん、インストールされているアプリのアップデートなど、アプリストアとして求められる一通りのことができます。
逆にAPP Picks独自の機能もあります。
例えばAPP Picks以外からインストールしたアプリのセキュリティチェックを行う機能や、ホーム画面上に人気のアプリを表示する機能などが備わっています。
APP Pickを使う必要性は薄い
これにより一部のOPPOスマートフォンにおいては、同じ役割を持つアプリが2つ搭載されることになりました。
一方でGoogle Playストアを利用しているユーザーは、現状APP Picksを使う必要性は高くなく、Playストアを利用するほうが利便性に優れています。
その1つとして、アプリストアとして肝心な国内向けアプリの種類が豊富とは言いづらい現状が挙げられます。
これまで海外向けに展開されていたAPP Picksは、日本向けアプリの数がGoogle Playに劣っています。
確認した範囲では「PayPay」「モバイルSuica」「楽天市場」「Yahoo!天気」など、日本でメジャーなアプリが配信されていない場合があります。(2024年6月30日時点)
APP Pick自体は、これまで主に国外で販売されているOPPOスマートフォンに搭載されていたという背景があって、アプリのラインナップ自体がグローバル向けの品揃えになっている傾向が強いのが現状です。
国内では「APP PickにあってPlayストアに無いアプリ」は少数であり、こうした状況から日本ではGoogle Playストアを使っていたほうが利便性が高いと言えます。
APP Pickは削除できず 不要なら無効化が可能
ソフトウェア更新で追加されたAPP Pickはアンインストールすることができません。
このためAPP Pickを利用しない場合はフォルダにまとめるか、ホーム画面上から削除するほかありません。
一方でAPP Pick自体は無効化することが可能であり、無効化することにより消費電力を抑える効果も期待できます。
またAPP Pick追加で注意したいのは、こどもにOPPOスマートフォンを持たせているケースです。
12歳以下の子供がAndroid端末を使用する場合は、こども向けのGoogleアカウントを作成することになり、これにより保護者はPlayストアからインストールするアプリの制御を行うことができます。(Googleファミリーリンク)
一方でAPP Picksはその対象外となってしまうため、いわば抜け道になる恐れがあります。
この場合はファミリーリンク側の設定から無効化することで、APP Picksを端末上から事実上削除することができます。
OPPOでは、APP Picksと同等の機能を持つ『App Market』アプリを2023年以降に発売した製品の標準アプリに導入しており、今後発売されるOPPO製品には原則として搭載されていくものとみられます。
直近に発売された製品では、「OPPO Reno11 A」(SIMフリーモデル)にも内蔵されています。
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