2021年6月に発売された、オッポの人気シリーズ「OPPO Reno A」の最新機種『OPPO Reno5 A』をレビュー・紹介します。
旧機種では性能ダウンで「もっさりしている」事が不満点として挙げられることの多かったReno Aシリーズですが、今年の後継機種Reno5 Aでは『もっさり』感がなくなった、正統進化を遂げています。
- アイスブルー「OPPO Reno5 A」外装 前作から改善点も
- 充電器はなし ケースはこれまで通り付属
- 「ColorOS 11」搭載 おサイフケータイ対応 RAM拡張も可
- 「もっさり感」なくなる 性能はかなり向上
- 写真の作例 夜景モードがよりきれいに
- 「指紋認証」は背面へ 顔認証共に素早く解除が可能
- 「ストレスなく使えるリノ」全ては引き継がれていないがしっかり進化
アイスブルー「OPPO Reno5 A」外装 前作から改善点も
まずは筐体から見ていきます。OPPO Reno Aにはグロスブラックとアイスブルーの2色が販売されていますが、今回紹介するのはアイスホワイトとなります。
これまでの「Reno A」シリーズは光沢があったり、グラデーション風なデザインを取りれた機種が多く、特徴的な筐体デザインが見られてきました。
ただ今作は前作まであった少し派手な印象はなくなり、かなり落ち着きを感じる色合いとなっています。
端末裏側の右上にはカメラユニットと背面指紋認証センサー、そしてFeliCa(おサイフケータイ)があって、下部には「OPPO」のロゴがあります。
FeliCaの位置は前作の「OPPO Reno3 A」から、より上部に移動がなされていて、使い勝手が向上していると言えます。
端末の側面には、左にボリューム調節キー、右に電源ボタンと一般的なAndroid端末とは異なる仕様です。iPhoneからの乗り換えであれば違和感はすくないかもしれません。
そして下部にはスピーカー、充電口(Type-C)にイヤホンジャックが備え付けられています。
続いてはディスプレイで画面サイズは6.5インチと、初代「Reno A」と同じディスプレイサイズとなりました。(Reno3 Aは6.44インチ)
またReno Aシリーズでは初のパンチホールを採用していますが、一方で従来使用されていた有機ELディスプレイから液晶となり、画面内指紋認証も廃止されました。
ディスプレイになったことによって、有機ELディスプレイを活用した『常時表示ディスプレイ』(所謂Always On Display)はReno5 Aでは利用できなくなっています。
そして見て分かる違いとすれば「黒色」の表現で、有機ELのReno3 Aでは黒い箇所は点灯しないため真っ黒ですが、Reno5 Aでは黒でも発光します。
重さは実測183gとそこまで重量感のある部類には入らず、旧機種Reno3 Aからは1g軽量化がなされました。
大きさは最近のスマートフォンとしては一般的で、標準的なサイズではないでしょうか。
特に持ちにくいとは感じず、筆者の場合片手操作も問題ありませんでした。
また後述するおサイフケータイの他に、日本市場向けのスマートフォンとして、防水防塵にも対応します。
充電器はなし ケースはこれまで通り付属
続いては同梱物ですが、過去の「OPPO Reno A」「OPPO Reno3 A」はクリアカバーに加えて、電源アダプタ・USBケーブル・有線イヤホンが付属品として提供されていました。
しかし今作「Reno5 A」からはコストカットの一貫なのか、説明書類とクリアケース、そしてSIMカードトレイ取り出し品のみに縮小されました。
ケースはTPU素材のシンプルなものですが、Reno5 Aは出荷時から画面保護フィルムを貼り付け済みなので、必要十分。
またディスプレイ側の四辺は盛り上がった作りになっていて、画面が触れるのを回避する仕様。カメラ部分などの切り抜きも問題ありません。
「ColorOS 11」搭載 おサイフケータイ対応 RAM拡張も可
次にソフトウェア面ですが、「OPPO Reno5 A」はAndroid 11をベースとする『ColorOS 11』を搭載します。
128GBのうち利用者は約106GBを使う事が可能。また実行メモリは6GBを備えますが、それに加えてストレージを空き容量として活用できる『RAM の拡張』機能も有しています。
プリインストールアプリはOPPOとGoogle系のアプリケーション以外に、「アゴダ」「Netflix」「Facebook」が初期状態で内蔵。ネットフリックス以外は削除できます。
またホーム画面は3種類のモードから選択可能で、Android標準のドロワーモードも用意されています。
そして「Reno5 A」の一番の利点の「FeliCa」。プリインストールされているおサイフケータイアプリやGoogle PayからモバイルSuicaやPASMO、楽天Edyを利用することが出来ます。
これだけでもReno5 Aを購入する理由にもなりえますね。
「もっさり感」なくなる 性能はかなり向上
前作の「OPPO Reno3 A」では更に先代の機種「Reno A」からCPU性能をグレードダウンさせたことで、よりカメラなど機能面に力が入った仕上がりになった一方で、レスポンスの悪さが指摘されました。
OPPO Japanも「もっさり」の解決方法を公式に案内することもあり、性能的に優れた機種ではありませんでした。
ただOPPO Reno5 Aでは性能が前作から大幅に向上し、まず性能化を数値として可視化することのできる「Antutu Benchmark」では、Reno3 Aが213540点なのに対して、Reno5 Aは373821となりました。
これくらいあれば、Reno3 Aにあった「普通に使っていてももっさりする」といった事はまずなく、実際に使っていてもかなりサクサク動くのでストレスフリーです。
それがよく実感できるのは、スクロールする場面で「OPPO Reno3 A」では、カクつきがよく見られました。
それらがReno5 Aでは解消したと言える位快適になっていて、そこに90Hzのリフレッシュレートも合わさって文句は今の所ありません。日常利用では不満が出ることは少ないでしょう。
またゲーム利用でもそれなりに動くようになりました。
流行りのゲームアプリ「ウマ娘」をインストールし、3Dアニメーションの再生などの場面を確認しましたが、特に問題はなくスイスイ動いています。
写真の作例 夜景モードがよりきれいに
続いて「OPPO Reno5 A」のカメラで撮影した写真の作例をご覧に入れます。
また状況を判断して自動でモード等を調節できる「AIシーン強化」は有効にした上で撮影しています。
前作のReno3 Aと比べると、更に細かいところまで映し出せるようになりました。
下記の植物の写真では、Reno3 Aでは荒く潰れてしまっているところでも、Reno5 Aでは鮮明に記録してくれています。
広角撮影も搭載されていますが、「超広角モード」で撮影した写真は、細部では少し塗り絵感も出ますね。
前作の「OPPO Reno3 A」は最大10倍までのズーム撮影に対応していましたが、今作からは20倍までに対応します。
状況やシーンにもよりますが、5倍までならそこそこ実用的な範囲に入ると思います。
また「夜景モード」はかなり実用性が増したように感じていています。
明かりが少ない環境下に置いて、フラッシュライトを使わずとも、かなり鮮明な写真に仕上げてくれます。
ただし一定の光量は必要です。
夜間の該当がない場所などあまりにも暗いと、少し赤みがかったノイジーな印象を受ける仕上がりの写真が撮れてしまうこともあります。
「指紋認証」は背面へ 顔認証共に素早く解除が可能
今作「Reno5 A」では、有機ELディスプレイから液晶に切り替えが行われた関係で、指紋センサーの箇所もディスプレイ内からReno5 A背面に移動されました。
Reno3 Aの「画面内指紋認証」は解錠にはワンテンポ挟まれる感じで、速度には優れていたとは言えなかったのですが、Reno5 Aの背面の指紋認証センサーはスムーズにロックを解除することが出来ます。
筆者は前面指紋認証派だったので、この変更は少し残念でしたが、素早く使えるようになったのでトレードオフに足りるところ。また顔認証は変わらず高速です。
「ストレスなく使えるリノ」全ては引き継がれていないがしっかり進化
今回は最新の「Reno A」シリーズとなるOPPO Reno5 Aをご紹介しました。
まずは前作の弱点であった「もっさり感」が解消され、動作のもたつきに伴うストレスがなく使えるようになったのは大きな進展です。
それでいておサイフケータイと防水防塵を供えるほか、急速充電やeSIMにも対応するなど、性能が向上した上でReno3 Aに引き続き機能が詰まった仕上がりです。
カメラ性能もご覧に入れたように前作から強化されていて、夜景モードもかなり実用的に使えるようになりました。
旧機種の「OPPO Reno A」「OPPO Reno3 A」から乗り換える価値は高いように思います。
一方で、有機ELディスプレイではなくなっていたり、指紋センサーは背面に移動しました。
加えて付属品も簡素化されているなど、過去機種の全ての要素が「Reno5 A」に引き継がれているわけではありません。
しかしそれでも性能面やカメラ性能は十分にパワーアップしています。
SIMフリー版の価格は43,800円で、39,800円で展開されていた旧機種からは少し高価になりましたが、十分買い替え先として進化して検討できる機種といえます。
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