オッポが販売するフラグシップモデル『OPPO Find X3 Pro』SIMフリー版を購入したのでご紹介します。
国内のSIMフリー市場は安い低価格スマートフォンが支持を得ており、高価格帯のハイエンド機種は意外と選択肢がすくない状況で、SIMフリー販売かつフラグシップモデルである希少な1台となってます。
- Find X3 Pro外観 : 既視感あるデザインだがOPPO独自の仕上げも
- 所感 : フラグシップながら200gを切るも重量感
- 同梱物
- 多機能なFind X3 Proのソフトウェアと生体認証
- SuperVOOC搭載で30分程で満充電も電池持ちはイマイチ
- スマホ初の「顕微鏡カメラ」を使う
- 性能は最上級クラス ただ熱を持ちやすいのが気がかり
- 顕微鏡以外でも実用的に撮れるカメラ 廉価端末にあった不自然感もなし
- まとめ「限られたSIMフリーハイエンドかつ200g切りと数少ない機種 高性能OPPOとしても貴重な存在」
Find X3 Pro外観 : 既視感あるデザインだがOPPO独自の仕上げも
今回購入しましたのは日本国内版OPPO Find X3 Pro SIMフリー版にホワイトになります。
なお白色があるのは日本ではSIMフリーモデルに限られ、au版はブラック一色です。
まずはOPPO Find X3 Proの背面から外装をご覧に入れてまいります。
OPPOはスマホとしてはグラデーションがかった「Reno3 A」やギラギラとした「A54 5G」など比較的目立つカラーバリエーションが多い傾向にありますが、Find X3 Proのホワイトは王道の白色でシンプルなデザインです。
また素材はガラスですがサラサラした手触り感で、すりガラスのような印象を受けます。
少々画像では分かりづらいですが、他のOPPOスマートフォンと同様に右下には「OPPO」のロゴが控えめに佇んでいます。
Reno5 AやA54 5Gではあくまで印刷されたような作りでしたが、Find X3 Proでは触ってみると凹凸があって、高級感を演出します。
続いて背面んカメラ部分になります。後述する顕微鏡レンズを含み4つのレンズを備えます。
いわゆる「タピオカカメラ」と称されるデザインになっており、正直競合製品であるiPhone 12 Pro Maxと比べると既視感を覚えてしまうデザインです。
ただ他社とは違うのはカメラユニットのあり方で、多くの端末ではユニット部分がいわば出目金のように出張っていますが、Find X3 Proはなめらかに盛り上がるような仕上がりになっています。
カメラユニット・レンズが大きく飛び出た機種では背面を指でなぞるとその箇所で指がひっかかりますが、Find X3 Proでは引っかかることはありません。
ディスプレイサイズは6.7インチと大型かつ有機ELディスプレイを採用しています。
また画面の下部内部には指紋認証センサーを備え、生体認証使用時にも用いられます。
インカメラはパンチホールタイプとなっており、左上に位置しています。
上部にはステレオスピーカーが備わっていて、画面下部のフチは、上部と比べると僅かに太い程度ですが、気になるレベルではありません。
次いで側面になります。ほかのOPPOスマートフォンと同じく、電源ボタンは右側にあって、ボリューム調節ボタンは左にある方式です。
また電源ボタンに彩られている緑色のラインはOPPOのブランドカラーを表すもので、側面指紋認証ではありません。
下部にはスピーカー、OPPO独自の高速充電規格「Super VOOC」対応の充電口にSIMカード格納トレイがあります。
SIMフリーモデルはデュアルSIMに対応するほか、本機においてはデジタルSIM(eSIM)も利用可能。(au版を除く)ただMicroSDカードには使用できません。
所感 : フラグシップながら200gを切るも重量感
OPPO Find X3 Proの所持感ですが、まず重さは実測値で200gをきる196gとなります。
iPhone 12 Pro Maxは226g、Galaxy S21 Ultraは227gと各社のハイエンドモデルは携帯電話としてはずっしりした機種が多い中で、Find X3 Proはそれらと比べると軽量な部類に入ります。ただそれでも重量感は正直感じますね。
ディスプレイサイズは約6.7インチで、ファブレットに迫る大きさです。
両端は6.1インチのiPhone 12(左)と6.5インチのOPPO Reno5 Aで、Find X3 Proの大きさやベゼルの細さを感じさせられます。
筆者は男性ですが指は画面端まではとどきません。ただ両側が湾曲しているエッジスクリーンと背面のカーブのお陰か持ち心地は悪くなく、割とホールドできますね。
側面部分はiPhone 12のような角張った作りではなく、Reno5 Aと同様丸み帯びた仕上がりとなっています。
同梱物
同梱物はケース、クイックスタートガイド・安全ガイド・SuperVOOC対応の電源アダプタにType Cケーブルが付属します。
またFind Xシリーズの「X」と金色でOPPOのロゴが光るカードも同梱されており、特別感を演出します。
ケースはホワイトの場合はTPU素材のやや白がかったクリアケースが同梱されます。
写真の実物はやや変色していますが、1ヶ月程度使うとこの程度の黄ばみもでてくるので、気になるであればカバーは別途用意するのがいいでしょう。
多機能なFind X3 Proのソフトウェアと生体認証
続いてOPPO Find X3 Proのソフトウェアに目を向けてまいります。
まずプリインストールアプリは以下の通りでOPPOとGoogle製のアプリが多く並びます。
それらに加えて旅行系アプリの「アゴダ」「Booking.com」、映像配信サービスの「Netfiex」、SNSサービスアプリ「Facebook」「LinkedIn」、ツール系ソフトの「WPS Office」がプリインストールされています。
ストレージ容量は256GBを備えていて、初期設定直後はうち一部のOSやプリインストールアプリの使用領域を除いた約236GBを使用することが可能です
Android・ColorOSのバージョンは共に現時点で最新の11を搭載します。
また「10億色の表示が可能」と謳うFind X3 Proらしいと言えるところか、フラグシップモデルらしく画面の表示に関しては『ビデオカラーエンハイサー』など多くの設定項目が用意されています。
多機能な一方でFeliCaは非搭載になります。
またFind Xシリーズでは初のワイヤレスチャージに対応を果たしたFind X3 Proですが、それだけでなく、他の端末への無線給電にも対応します。
今どきのハイエンドAndroid端末では珍しいとは言えない機能ですが、新たにOPPOにも設けられました。
また画面内指紋認証にも対応し、マスクをしていても生体認証が使えます。
「OPPO Reno3 A」などといった安価なモデルでは解錠速度で使い勝手に難もありましたが、Find X3 Proはスムーズに解除が可能。
一方で他のディスプレイ内指紋認証を備えるOPPO端末と比べるとセンサーが下部に寄っているので、精度はいいものの位置的に使いにくいと思うことも。
SuperVOOC搭載で30分程で満充電も電池持ちはイマイチ
OPPO Find X3 Proは後述する顕微鏡カメラに注目されがちですが、この機種を選ぶ理由の爆速といえる高速充電を備えています。
オッポ独自規格の65Wの「SuperVOOC 2.0」に対応していて、OPPOは10分で約40%の充電が可能であると謳っています。
実際に28%から給電を開始したところ、5分ほど充電したのち再度Find X3 Proを確認すると45%まで回復を果たし、この間に17%ものチャージを行なった格好になります。
このように給電速度は凄まじい一方で、バッテリーの維持時間には長けておらず、よくもって1日前後といったところでしょうか。
同梱品の専用充電器が必要ですが、電池消費が大きい分、この高速給電である程度カバーできる範囲だと思います。
スマホ初の「顕微鏡カメラ」を使う
そしてOPPO Find X3 Proの目玉機能といえば、スマートフォンでは初めて搭載される運びになった顕微鏡カメラでしょうか。
OPPO Find X3 Proにおいて顕微鏡モードは「その他」に格納されており、個人的にはサクッと使えるような位置に切り替えボタンが欲しくも思います。
Find X3 Proがメディアで紹介された際にも大きく取り上げられているポイントで、この機種を選ぶ理由にもなりうるもので、以下は実際に顕微鏡モードを用いて撮影した写真になります。
このように既存スマートフォン単体では不可能であったレベルでの接写が可能です。
また顕微鏡モード時は30倍と60倍の2つの倍率を使用することが可能で、より60倍では細かく鮮明に映し出すことができます。
性能は最上級クラス ただ熱を持ちやすいのが気がかり
パフォーマンスについてですが、Snapdragon 888を搭載するOPPO Find X3 Proにおいては、基本的に全てが軽快に動作します。
LINEやSNSなどライトな用途はもちろん、3Dゲームなどにも対応することができ、性能による不満はそうそう出ないでしょう。
一方でブラウザでネットサーフィンする程度に普通に使っていても熱を持つことがあって、発熱の処理具合が気がかりです。
特にゲームプレイなどでは暖かくなりやすく、荒野行動では起動直後から発熱が見られました。
熱を持ちやすい構造のようで、3Dゲームアプリなど過度に負担をかける際には少し気になるかもしれません。
Antutu Benchmarkのスコアは735358を記録しており、スペックを数値化してもフラグシップモデルとしては申し分ないものです。
顕微鏡以外でも実用的に撮れるカメラ 廉価端末にあった不自然感もなし
前述したとおり、顕微鏡カメラを搭載するOPPO Find X3 Proですが、顕微鏡モードに全振りしているわけでもなく、通常の撮影でも鮮やかに撮影することが可能です。
またカメラの起動は言うまでも高速でストレスフリー。特に意識せずともしっかり仕上げてくれるのは気軽に扱えて便利。ただバッテリー持続時間に長けていない本機種ですが、カメラ使用中はより消費スペースが早くなるので注意が必要。
AIモードをオンにして撮影していますが、肉眼で見たときより鮮やかな仕上がりになっていて「映える」写真が撮れます。
OPPO A73・Reno3 Aなど廉価モデルでは少し彩度が高すぎて不自然な仕上がりになる場合もありましたが、少なくともFind X3 Proではそういった鮮やかすぎる等、違和感のある写真に仕上げてくることは今のところ見られません。
また夜間の撮影も通常モードでも十分綺麗ですが、夜景モード・ウルトラナイトモードを使用すればより鮮明に記録できます。
上記の写真では通常撮影では手前の方にある白い建物や道路が暗めの仕上がりとなっていますが、夜景モード使用時はより細部まで明るく仕上げていることが分かります。
ズームは最大20倍まで可能で、前作Find X2 Proでは60倍まで拡大することができていたので、日常使用ではそれほど困らないとはいえここは少し残念。
競合機種の1つ「iPhone 12」との比較です。iPhoneが比較的肉眼に近い仕上がりになっているのに対して、やはりOPPOは映え向けの明るめ仕上がりの傾向にあることが再確認できます。
まとめ「限られたSIMフリーハイエンドかつ200g切りと数少ない機種 高性能OPPOとしても貴重な存在」
今回はOPPOのフラグシップモデル『OPPO Find X3 Pro』をご紹介いたしました・
フラグシップモデルということで10万円を超える上位モデルですが、冒頭でも記している通り、SIMフリー端末でハイエンドスマホはファーウェイやソニーなどが数モデルを発売している程度で実はかなり選択肢が限られています。
このためFind X3Proは実は希少な端末です。それに加えてハイエンドモデルとしては珍しく200gを切っているのは好感の持てるところで、軽めのフラグシップ機種としても魅力でしょう。
一方で肝心のFind X3 Pro自体は発熱やバッテリーの消費量は気がかりであるものの、さっと取り出してしっかり撮れる違和感なく仕上げるカメラ性能に、ガラスで構成され落ち着いたホワイトの筐体。そ
そしてなによりレスポンスに一切の不満のないSIMフリーOPPOは大変気にっています。
というもの昨年SIMフリーのオッポスマホは4万円以下のモデルだけ。前機種Find X2 Proはau限定販売となってしまい、残念ながらSIMフリーモデルとしての販売は正規にはなされませんでした。
もちろんその4万円以下のモデルであるReno3 A・A73は価格以上のコストパフォーマンスを持ち合わせてた機種でしたが、やはり時折動作感やカメラ性能の側面で時折物足りなさを感じるものです。
その性能が抑えられたOPPOがSIMロックフリーとして展開されていた昨年とは異なり、今年は2年ぶりに高性能端末もSIMフリーOPPOのラインナップに加えられて、ハイスペックのOPPOスマホをキャリアモデルより気軽に手にすることができるようになりました。
端末自体が比較的完成度の高いモデルなのは確かですが、個人的にOPPO Find X3Proはそういった側面でも高い価値のあるモデルのように思います。
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