OPPO Japanは5万円以下のスマートフォンを複数販売していて、現行モデルは4万円台の「OPPO Reno9 A」と2万円台の「OPPO A79 5G」となっています。
同じOPPO製品ではありますが、この2機種は異なるシリーズのモデルで、端末の使用や性能・機能などに多数の違いが存在しています。
本ページではOPPO Reno9 AとOPPO A79 5Gの違いと、2機種の選び方について掲載しています。
- OPPO A79 5GとReno9 Aのスペックの違い
- 本体の違い : A79 5Gの方が大きく重い
- 性能面の違い : メモリ容量に差
- バッテリーの違い : 急速充電の速さ
- カメラの違い : 超広角レンズの有無
- その他の違い : 防水性能などに差
- 選び方 : 使い方で選択できる2台
OPPO A79 5GとReno9 Aのスペックの違い
まずOPPO Reno9 AとOPPO A79 5Gのスペックなど各種仕様を比較します。
Reno9 AとA79 5Gの価格差は1万7000円で、全体的に見て上位モデルである「OPPO Reno9 A」が優位に立つポイントが多く見られます。
Reno9 Aが属するReno Aシリーズはバランス重視のスタンダートモデル、A79 5GのAシリーズは価格と特定の機能に特化した廉価モデルという位置づけです。
一方で充電速度などでは価格差がありながらもOPPO A79 5Gが勝る部分もあって、Reno9 Aが全ての項目で優れているという訳でもありません。
本体の違い : A79 5Gの方が大きく重い
まずはスマートフォンの筐体の部分をチェックします。OPPO Reno9 Aのディスプレイサイズは6.4インチ、OPPO A79 5Gは6.7インチと、A79 5Gの方がやや大きい仕上がりとなっています。
またディスプレイ面の細かな違いとして、内カメラの位置がReno9 Aは左端、A79 5Gは中央配列になっています。
画面が大きい分、重量も異なりOPPO Reno9 Aが183g、A79 5Gは193gとなっています。
ただ「Redmi 12C」など、OPPO A79 5Gのライバル機種の重量は軒並み200gを超えているため、同価格帯機種と比べると重量は抑えられています。
指紋認証センサーの位置は、OPPO Reno9 Aがディスプレイ内蔵型のセンサーを採用しています。
OPPO A79 5Gでは端末右側にある電源ボタンに搭載されており、同じ指紋認証でも使い心地は異なる印象です。
またOPPO Reno9 AとOPPO A79 5Gでは、音量ボタンの配列が異なります。
Reno9 Aでは画面から見て左側にボリューム調節キーが置かれているのに対し、A79 5Gでは画面から見て右側に配置されています。
なお音量ボタンの移動は昨年発売の「OPPO Reno 10 Pro 5G」からの事で、今後ボタン類は、Android端末では一般的な右側に配置されるのが標準化されるものと考えられます。
この他の点としては、OPPO Reno9 Aが有機ELディスプレイ、OPPO A79 5Gが液晶ディスプレイとなっています。
画面の発色以外の違いとして、有機ELを採用しているOPPO端末では常に時計などを低電力で表示できる「常時表示」機能が利用できますが、A79 5Gなどの液晶を採用するデバイスでは利用できません。
性能面の違い : メモリ容量に差
続いてスマートフォンの肝となる基本性能の差をチェックします。
スマホの脳とも表現されるCPUは、OPPO Reno9 Aが「Snapdragon 695 5G」を搭載、A79 5GはMediaTek製の「Dimensity 6020」を搭載しています。
両CPUの性能差はそれほど大きいものでは無く、スマートフォンの性能を計測するアプリでの結果は約7万点の差となりました。
価格が異なるため単に比較できませんが、参考に人気モデル「Pixel 7a」(69,300円)の計測結果も掲載します。
両機種とも、3Dロールプレイングゲームなど高い処理性能を必要とするアプリには不向きです。
一方で連絡アプリやSNSの閲覧などの用途であれば、両者とも比較的軽快に利用できる程度のスペック値となっています。
一方で両機種の明確な差はRAMメモリにあって、OPPO Reno9 Aは8GB、OPPO A79 5Gは半分の4GBとなっています。
これはアプリの起動速度や、同時に起動できるアプリの数に影響し、大きいほど複数のアプリを同時に立ち上げても起動状態を維持できるなどのメリットがあります。
2024年モデルとしては4GBは少々不足を感じるシーンが出やすく、「アプリを頻繁に切り替える」「複数のアプリを立ち上げた状態を維持したい」というユーザーはReno9 Aを候補に入れたいところです。
バッテリーの違い : 急速充電の速さ
デバイスのスペックの面では差をつけられているOPPO A79 5Gですが、一方でバッテリー性能については、上位モデルのReno9 Aをも上回ります。
まず普段使う中で違いを実感しやすいのは充電速度で、OPPO Reno9 Aが最大18Wまでしか対応していないのに対して、A79 5Gでは最大33Wまで対応しています。
別売りのOPPO純正電源アダプターを使用した場合での、満充電にかかるまでの所要時間(メーカー公称値)は以下のとおりです。
- OPPO Reno 10 Pro 5G : 約30分(現行の最上位モデル)
- OPPO A79 5G : 約74分(廉価モデル)
- OPPO Reno9 A : 約118分(スタンダートモデル)
またバッテリー容量を見ますと、OPPO Reno9 Aが4500mAh、OPPO A79 5Gはそれよりも500mAh多い5000mAhの内蔵電池を搭載しています。
バッテリー容量が多い機種は満充電までに時間を要しますが、A79 5Gは33W急速充電を採用することで、その弱点をカバーし短時間充電と長時間駆動を両立しています。
カメラの違い : 超広角レンズの有無
続いてカメラ性能と機能を確認します。
カメラ構成のは次の通りで、OPPO A79 5Gには超広角カメラとマクロレンズが搭載されておらず、OPPO Reno9 Aには深度センサーが搭載されていないのが主な違いです。
- OPPO Reno9 A : 広角(4800万画素)/超広角(800万画素)/マクロ(200万画素)
- OPPO A79 5G : 広角(5000万画素)/深度(200万画素)
深度センサーはあくまで撮影の補助に使われる測定用のレンズであるため、OPPO A79 5Gは実質的にはシングルレンズです。
広角レンズの画素数でOPPO A79 5GがReno9 Aを上回りますが、写真の仕上がりは画素数だけでは判別できません。
以下実際に撮り比べた写真の作例を掲載します。
OPPO A79 5Gは、Reno9 Aより彩度を高める・明るめに仕上げる傾向にあり、色合いの好みは別れそうです。
ほかOPPO Reno9 Aは最大6倍までズームできるのに対して、下位モデルでありながらOPPO A79 5Gは10倍ズームまで利用できます。
今回はOPPO Reno9 Aに合わせて6倍ズームで比較、写真の仕上げには差が生まれました。
OPPO Reno9 Aには超広角カメラが搭載されており、同じ場所から撮影した写真でも、より広い範囲を収めることが可能です。
例えば巨大な建築物やオブジェクトを撮影したり、集合写真などに活用できます。
2万〜4万円台のスマートフォンの多くは暗所での撮影は得意としていません。
OPPO Reno9 Aの方が全体的に明るく撮影できます。
夜間など明かりが十分にない環境下では、撮影補助機能の「夜景モード」を使うことで、写真の仕上がりを一定程度向上させることができます。
その他の違い : 防水性能などに差
このほかOPPO Reno9 AとOPPO A79 5Gの差としては、防水防塵機能が挙げられます。
Reno9 Aでは最高等級のIP68が採用されているのに対して、A79 5GはIP54と防滴程度に留まっています。
このためOPPO A79 5Gでは、たとえ短時間であっても水没した際にスマートフォン内部に浸水する可能性があるため、水場などでの使用には十分注意を払う必要があります。
防水性能に差がある一方で、OPPO A79 5Gはステレオスピーカーを搭載しています。
現行モデルのOPPOスマホでステレオスピーカーは、OPPO Reno9 Aだけでなく最上位機種のOPPO Reno 10 Pro 5Gにも搭載されていません。
このためステレオスピーカーに対応している現行機種はA79 5Gのみとなっています。
選び方 : 使い方で選択できる2台
OPPO Reno9 AとOPPO A79 5Gの性能面と機能面での差はそれほど大きくなく、おサイフケータイやマイナンバーカード機能などは両機種で利用することができます。
スペックについても、不向きな高性能を求めるゲームアプリなどを除いて、単一のアプリを利用するシーンであれば、それほど大きな差を実感しにくい印象です。
このため性能面・機能面での差の少ないこの2機種を選ぶ際の判断材料は、スマホの使い方と予算となるでしょう。
全体的に上位モデルの「OPPO Reno9 A」が買いですが、少しでも価格を抑えたい場合やバッテリー機能を重視する場合は「OPPO A79 5G」も十分有力な選択肢となります。
OPPO Reno9 Aの選び方
「OPPO Reno9 A」は充電速度や価格など部分的にA79 5Gに劣る箇所があるものの、現行の4万円代のモデルとしては、いずれも各機能のバランスが取れた平均的な仕様となっています。
A79 5Gに比べ価格は1万7000円上がりますが、メモリ容量・防水防塵・カメラ機能の向上が見込め、全体的なバランス感を優先するのであれば「Reno9 A」が候補に上がるでしょう。
またスマートフォンに求める機能や用途などが明確ではないユーザーは、とりあえず一通りの機能を備えているReno9 Aを選択し、今後日々触れていく中で使い方を踏まえ不必要な機能を見極めていくのもよさそうです
OPPO A79 5Gの選び方
「OPPO A79 5G」は急速充電機能や大容量バッテリーが特徴ですが、上述の通りReno9 Aと比べると、防水性能や超広角カメラが搭載されていないなど、機能面で劣る点が多々見られます。
ただこうしたところもユーザーの見方次第では、余分な機能がない分、価格が下がるため利用者によっては利点になり得ます。例えば、
- スマートフォンを買うときに重視しているのが電池持ち・充電速度
- 複数のアプリを切り替えながら使ったりしない
- カメラは撮影できればOK
- 水没する恐れのある環境で使用する機会が少ない
など、上記のようなスマホに求める機能や使い方がある程度明確になっている・見極められているユーザーには手頃かつ必要十分な機種として候補に入るでしょう。
またステレオスピーカーを備えているため、YouTubeなど映像コンテンツの視聴が多いユーザーにも向いています。