2014年から2017年にかけて、日本ブランドを掲げ格安SIMフリースマホで人気だったFREETELがホームページを閉鎖したことがわかりました。
フリーテルは2017年に旧運営会社が倒産し、新しい会社にブランドが継承されていましたが、およそ9年続いたFREETELブランドに区切りが付けられた形です。
FREETEL 昨年末で公式HPをクローズ
2018年に旧運営会社のプラスワン・マーケティング社から、FREETELを引き継いだMAYA SYSTEMは、フリーテルのホームページを閉鎖しました。
公式サイトによりますと、2022年12月31日をもってクローズしたとしていて「長らくのご愛顧誠にありがとうございました。」と掲載しています。
FREETEL最初のスマートフォンが発売されたのは2013年11月16日で、およそ9年に及ぶ歴史を持つブランドに一旦幕が降ろされることとなりました。
かつて格安スマホを牽引する存在だった
フリーテルは国内ではまだSIMフリースマホが主流でなかった2013年よりSIMロックフリー端末を手掛けていて、のちにスマホだけでなく通信事業の展開も開始しました。
端末事業と通信事業の両方を持つ「二刀流」は他社にない強みとされ、当時他社と比べ安価だったPrioriシリーズはフリーテルのヒットモデルとなりました。
その後は家電量販店に専用コーナーを設置したほか、2016年にはブランドキャラクターに有名女優を起用するなど、フリーテルは勢いを増す存在でした。
しかし2016年以降は格安スマホ会社が多く設立され、携帯大手のサブブランドが人気になるなど市場の状況が変化し、フリーテルの通信事業は2017年に楽天モバイルに売却されます。
またファーウェイなど他社の存在も大きかったのか、端末事業も2018年1月に現在の運営会社に売却され、旧運営会社プラスワン・マーケティングは2017年12月に倒産します。
新しい運営会社では新機種もリリースされていましたが、昨年末ついにホームページが閉鎖されるに至りました。
旧会社倒産5年 現在はOPPOなど台頭
フリーテルの旧運営会社が倒産して5年後、継承された端末事業のホームページも閉鎖されることとなりました。
FREETELが人気を博していた5年前とは、SIMフリースマホの情勢も様変わりしています。
当時のライバル・ファーウェイは政治的背景があとを引き、2020年以降新機種の人気が振るわず、現在はタブレットやウェアラブル端末など、スマホ以外の事業に注力しています。
かつてFREETELが人気だったSIMフリースマホには、旧運営会社倒産後に日本市場に上陸したOPPOやXiaomiが人気を得ています。
オッポはOPPO Reno7 Aが現在主力商品になっていて、SIMフリーモデルだけでなく携帯大手でも発売されるなど、着実にシェアを広げています。
フリーテルのホームページが閉鎖された理由について、現在の運営会社は明らかにしていません。
今後FREETELブランドは新たな展開を迎えるのか、あるいはこのままフェードアウトしていくのか、気になるところです。
なおフリーテル創業者である増田薫氏は現在、翻訳機や新たにスマートフォンなどを手掛けています。
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情報元(Source) : FREETEL